愛媛県の伊方町などは9月4日、原子力災害を想定した海上避難訓練を実施する。町によると、四国電力伊方原発西側の瀬戸、三崎両地域の住人325人が参加する見込みで海上避難する町民はこれまでで最多。
 1日夜に町役場であった町自主防災会連絡協議会の本年度総会で、海上避難を含む2016年度町総合防災訓練案が承認された。
 9月の海上避難訓練は、瀬戸、三崎両地域の参加者が伊方町三崎に自家用車で避難し、安定ヨウ素剤の配布を受けて三崎港で乗船する想定。昨年11月の国や県の原子力総合防災訓練では、三崎地域の住民約70人が大分県へ渡ったが、今回は港内を周遊して訓練を終える。
 昨年11月の訓練参加者から「避難者の数が増えても対応できるのか」といった声が上がったことを踏まえた。自主防災会の役員以外にも広く参加を呼び掛けるという。
 連絡協議会は町内55地区の自主防災会で構成。総会には各自主防災会長約50人が出席した。